Friday 21 December 2007

戦うジャーナリスト


サハロフ協会の主催する「for journalism as Action 」という賞に、ウラジオストクのジャーナリストでmorning russia所属の、イフゲニー・ソロカという人が選ばれたそうです。記事の内容は、軍隊でのイジメ、しごきを暴いたものだそうです。極東ロシアからは初の選出という事でニュースになっていました。報道の規制やメディアコントロールは世界中で問題になり得る事ですが、ここロシアでは特別に話題にしなければならないとも感じます。軍隊に関する記事や政治に関する記事、同性愛に関する事項等も規制が厳しいようです。軍事や政治に関してはどこの国も同じような政策をとっているとも思えますが、「同性愛」という問題に関しては他の”経済的に発達している国”とは少し違った感覚です。例えば、(広い意味での)メディアを通じて同性愛を批判する事は概ね肯定されています。しかし同性愛を肯定する、または保護するような情報は、厳しく取り締まられているようです。なので周囲の人間と話していても、同性愛者を批判する事に関しては何の疑問も感じないようです。「同性愛者がいてはロシアが滅んでしまう」というのが国の統一見解のようですが、もう少し現実的な批判事項は無い物かとも思います。同性愛に代表される他者。これを受け入れる余裕は、そのまま文化レベルに繋がって行きます。特にここのような地方都市では、違うものというのが殆ど存在しません。その為に受け入れる必要も無くなっています。他の都市に関してははっきりした事はわかりませんが、同性愛に関する報道規制は勿論ロシア全土での事なので概ね雰囲気は同じかと思われます。しかしそんな中、報道規制やタブーを跳ね返す程の記事を書いて行くという行為は、正に journalism as action な訳であり、報道のあるべき姿です。やりすぎると実際に殺されてしまうこの国ですが、このような人が増えて行く事によって文化的視野も広がり、経済も発達する事でしょう。

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