Wednesday 28 November 2007

мойдодыр



「ミフ」というかっこいい洗剤があります。商品キャラクターがいるのですが、そのキャラクターのデザインが完全にサイケです。あまりにもサイケなので調査したところ、ロシアで有名なメルヘン「モイドデール」のキャラクターである事が判明。早速学生に画像を集めさせました。写真1はアニメバージョンのモイドデール。1950年代のものと70年代のものだそうです。洗面台からタオルの手が生え、洗面器を被っています。モイドデールは汚いものが大嫌いだそうで、掃除をしない子供の前に現れます。そして無理矢理洗います(写真2)。いつも部屋や自分を綺麗にしていなさいという趣旨の、チャイコフスキーという作家によって書かれたメルヘンです。メルヘンとは常にサイケなものであるものの、これはサイケの極みであろうと思います。こんなに凄いデザインは世界にもっと知られるべきです。ロシアでは皆子供の時に両親などに、「掃除しないとモイドデールが来るよ」などと言って脅かされるそうです。モイドデールは怖いのかと尋ねてみたら、「汚い物に対しては怖いけど基本的には優しい」と学生は言っていました。そしてモイドデールの切手もあるようです(写真3)切手まででるということはそれだけ国民的メルヘンなのでしょう。カッコいいです。

Monday 26 November 2007

Либерально-Демократическая Партия России


統一ロシアへの対抗勢力として、標記の「ロシア自由民主党」というう政党もあります。これは日本の自民党のような内容ではありません。民族主義を掲げる極右政党です。これまでの党の発言で有名な物は、東京への原爆投下や、アラスカ侵攻の公約などです。党首のジリノフスキーさんは、ここカムチャツカでも人気は半々です。民族主義というものがやはりこの町でもキーワードとなっていて、町中にマーケットを展開する中国人やアゼリー人を良く思わない人にとっては支持出来る政党のようです。またジリノフスキーさんはユダヤ人を批判する発言も多くおこなっています。ユダヤ人が上層部を占める統一ロシアに分かりやすく対抗している政党です。しかし学生達は殆どロシア自由民主党を笑いのネタにしている印象をうけます。「いつも口ばかりで何もしない」というのが一般的な見解のようです。有名なエピソードとして、ウォッカ値下げなどの公約をしたこともあったそうです。極右的姿勢を打ち出す自由民主党に対して、統一ロシアのカムチャツカでのメインの公約は1:雇用の拡大、2:物価の値下げ、3:賃金の引き上げ、4:町の美化ということだそうで、自由民主党と比べて現実的で民主的と考えられるのももっともな感じです。

Единая Россия


ロシアでは来月議会選挙がおこなわれます。カムチャツカ地区は12月2日。政党は多数存在するものの、多くの国同様与党である標記「統一ロシア」が絶対的な人気を誇ります。統一ロシアは、中道政党として2001年に成立したプーティンの所属する政党です。党大会の模様もテレビ中継されましたが、話の内容よりも個人的にはプーティンの歌が気になりました。CD化されているならば是非手に入れたいところです。80年代のマズい部分のエレクトロな感じの楽曲に加えて4人のアイドルグループのような若い女性がうたいます。最高です。党大会の中継を見る限り、参加者には20代前半であろう若者が目立ちます。ここカムチャツカも同様で、大多数の人間は統一ロシアを支持します。その人気の秘密を数名に尋ねてみました。カタカナ標記が微妙ではありますが、「マルダイゴァラディア」という組織がまずあります。それは統一ロシアのサテライトとも言える組織で、そこに大学生の半数以上が所属しています。大学卒業後は党員として認められるシステムだそうで、自分のアイデンティティを求めて所属しているようにも見えます。そこに所属する学生達は熱心に選挙運動を手伝います。状況によっては日当も出るようで、軽いアルバイトといった感じもあるようです。しかしなぜそんなにも統一ロシアが学生に人気なのか、運動の参加者に聞いてみたところ、「統一ロシアになってから道路が綺麗になった」「学校の窓が新しくなった」などの現実的な意見が聞かれました。しかし一番面白かったのは、「統一ロシアは最も民主的な政党だから」というものです。第三者の目線で見ていると、統一ロシア、つまりここ数年のロシア与党は民主的であるか正直疑問に思うところではあります。しかしそれは民主的という言葉をどのように捉えるかにもよるところなので何とも言えないのもまた事実です。冷静に見ていると、明確な理由が見当たらない気もします。ここ数年のロシア政党はある種宗教的な部分を持っているのかもしれません。いずれにせよ今回の選挙で統一ロシアが勝利するのはまた確実であり、それによる辞任後の大統領の動きも明白な感じはします。

Sunday 25 November 2007

停電


タス通信を始め、全国紙や全国ネットのニュースでここ数日ペトロパブロフスクが取り上げられています。内容は停電について。この街ではよく停電がありますが、変電所の故障により先週3日間停電しました。ダチナヤというペトロパブロフスクで最も大きい変電所で、被害を受けているのは200以上のアパート、数カ所の学校。夜の街にも明かりがありません。この対策としてモスクワより変電機等の支援物資を搭載したエアカーゴが昨日到着。ロシアエネルギー省の対策で専門家も駆けつけて10日以内には従来通りに変電所は復旧するということです。しかしこれだけの広い国土を所有しているにも係らず、変電所の故障の対策にモスクワから軍隊を動かして専門家を派遣しなければならない、しかもその対策が実行されるまでに5日もかかるシステムは如何なものかとも思います。 実際に被害を受けている人達はしかし、笑いのネタにこそしても本気で怒っている人などはいません。「まあしかたがない」という態度です。電気のない生活というものも良いものかもしれませんが、文明の便利さを皆知ってしまうと、中々適応できないとは思うのですが、ある意味ポジティブな考え方でよいですね。まあ実際に文句を言った所でどうにもならないでしょうから。ロウソクを灯して食事をしたり本を読んだりするのも粋な物ですが、1日で飽きます。

Monday 19 November 2007

KBAC


ロシアではクワァスという飲み物が人気のようです(全土かどうかは分かりませんが)。パン酵母をもとに作る飲み物で、ビールからアルコールを抜いて少し甘みを加えた感じの飲み物です。酒に疲れたらこれといった具合に飲んでいますが、なかなか美味しいです。夏の間には路上にKBACと書かれた小型トラックが現れ、タンクからクワァスを排出して販売しています。ちょうどドラフトのビアの様に販売されています。と、まあ美味しい飲み物なのですが、そのクワァスのハンドメイドキットが売っていました。しかも写真の通りのかっこいいデザインだったので、即ジャケ買いしました。粉袋が2種類入っていて、1の粉、2の粉と記載されています。2リットルのお湯と混ぜて12時間置くと、8〜10リットルに膨れ上がるという凄いものです。因に値段は、通常のドラフト販売されているものが1.5リットルで32ルーブル(約120円)に対し、こちらは約10リットルで20ルーブルです。
しかし凄いのはやはりこのデザインです。見ているだけで幸せになりそうなこの料理長の笑顔は、吹雪の中に生活するロシア人達に一時の笑顔を与えているのでしょう。

Saturday 17 November 2007

Everything except compromise



ロシアと全然関係ないですけど、面白いサイトを紹介してもらいました。
ディランがメッセージをめくってくれます。
http://www.dylanmessaging.com/create

Friday 16 November 2007

Zenit won the championship title


 浦和のアジア制覇に先駆けて、ロシアリーグでは先週ゼニト(サンクトペテルブルグ)が18勝5敗7分という成績で優勝しました。2位のスパルタークモスクワに2ポイント差での優勝です。ロシアでもやはりフットボールは人気があるようです。その安定した人気を支えるにはやはりメディアが重要であり、その点においては日本のリーグとメディアの関係も多く議論されているところです。その点においてロシアで素晴らしいと思った点は、まず、毎週地上波放送で2試合以上放映しています。これにより、日曜の午後は家でフットボール観戦というスタイルを定着させられます。もう一つは、優勝のかかった試合の放映にあたり、1週間前からTVCMでその状況をたくさん放送します。そして試合が終了して優勝が決定されると、その後のプログラムは全て変更され、優勝特別番組を(おそらく)6時間以上放送していました。このような状況があってこそ、リーグの人気は定着するのかと思いました。
 ロシアリーグの強豪というのは、まあどこの国もそうですが、大手企業がスポンサーとなっています。ロシアの大企業といえば、ガスプロムやルクオイルといったエネルギー関連となります。ゼニトはガスプロム、スパルタークはルクオイルという事です。他にもエネルギー会社が所有しているチームはあります。
 ガスプロムの色々な意味での強大さは世界的に知られていますが、こういった政治力というものがメディアを動かしているのかと思うと、単純にリーグとメディアの連携で人気を獲得しようという話には少し無理があるのかもしれません。

ゼニトHP
http://www.fc-zenit.ru/

Thursday 15 November 2007

REDS crowned Asian champions



昨日はACL決勝戦が行われ、浦和レッズが優勝しました。ロシアのTVニュースでもダイジェストが放送されていました。勿論ロシアではテレビ中継はありませんでしたが、インターネットを利用して観戦できました。イランのセバハンサポーターが開設したストリーミング中継です。この街ではインターネットはDSLで繋ぐ事ができます。しかし、転送速度が非常に遅いため、ストリーミング等の動画関係は非常に見にくいのが現状です。そしてDSLといっても、特別なシステムで、インターネット上から取得した情報量によって課金されます。例えば私の場合、1ヶ月に250MBまでで550ルーブル(約2000円)というシステムです。もしこれをオーバーした場合は、時間により様々ですが、1メガで8ルーブル等の追加料金を請求されるというシステムです。ですので、音楽のダウンロード等、使い放題に慣れた状態で色々やってしまうと、後に大変な事になるという仕組みです。そして昨日、大切な試合だからという事で2時間以上ストリーミングを繋げていたので、きっと後で大変な事になります。これも情報操作の一環のように思えてしまいます。
ともあれ、レッズの優勝は非常に励みになりますね。

Tuesday 13 November 2007

petropavlovsk-kamchatsky


町の正式名称です。長くてカッコいい名前です。260年程前に、2隻の船、ペトロ号とパウロ号が到着したという事でこの名前になったようです。ソ連時代には人口も多かったようですが、崩壊後は制度の変更等で生活出来なくなった人々が多く半島を去っていったようです。半島にはゴーストタウン化した町もいくつかあるそうです。
半島の人口の半分以上を占めるということで、この町は日本の地方都市よりも活気がある印象です。地震への対策として高い建物もありません。周囲を火山に囲まれ、毎朝通勤時などには綺麗な山を眺めながらバスに乗ります。凄い田舎町を想像していたのですが、実際先進国の都市と大して変わらぬ生活はできています。インターネットをDSLで繋ぎ、携帯電話を利用し、スーパーマーケットで買い物をし、週末はクラブなどに出かけるといったような生活はできます。リラックスした雰囲気のいい町だという印象です。ただやはり、10年程前までは閉鎖都市だったという事で、外国人(CIS諸国系移民を除く)の数が他の国々の都市と比べると少ない印象です。街が発展して行くためにいは、今後更に開放的になって欲しいとも思います。

Urawa looking for historic win in ACL final


いきなりロシアと全然関係ないですが、上記タイトルは11月12日付け、ヘラルドトリビューンの見出しの一つです。
明日はAFC(アジアサッカー連盟)のchampions league 決勝。私の応援する浦和レッズが試合をします。勝利の願いを込めてこの記事を投稿させて頂きました。ヘラルドにも取り上げられる程のチームに成長したのかと思うと嬉しいです。試合を観る事ができないのが個人的には非常に悔しいですが、心から応援しております。写真は2003年11月3日国立競技場の達也ゴール。当時最も感動的だった瞬間ですが、明日は浦和の人にとって、さらに感動的な日になってくれればと思います。

ロシア


こんにちは。私はロシアのpetropavlovsk-kamchatskyという町の大学に勤務しています。この町の情報は非常に限られていると感じたので、何方かこちらに来られるご予定のある方、又は興味がある方への情報発信という意味でこのブログを作成しました。発言に責任を持つ為に実名と職業を公開しています。事実のみを記載するよう務めますが、記載に間違い等があった場合はコメントという形で指摘して頂けると嬉しいです。
このブログが、少しでも多くの方のお役に立てればと思います。