Sunday 2 December 2007

民主的選挙


2003年の同選挙に比べて投票率を15%ほど引き延ばした今回の選挙は10月時点での浦和レッズのように統一ロシアがダントツです。
日本や米などの「民主主義」国では全体で平均50%前後の投票率だそうで、今回ロシアでも50〜60%だそうです。地域別の最高投票率は70%代で、モスクワでは40%代だそうです。一方、民主主義国でも棄権者に罰金を課すオーストラリアやシンガポールは90%以上だそうで、このような点から50%前後の投票率というのは棄権も認めていて極めて民主的な一例のようにも伺えます。
また、各紙、報道番組では中央選挙管理局のコメントを発表しています。その内容の一つに、「国際監視団からは何も指摘はされなかった」というものがあります。OSCE(欧州安保機構)もタス通信の記事には国際視察団の代表者として名前が掲載されています。それにしてもOSCEにビザを発給しないという問題はロシアではあまり報道されていませんでした。されていても、ごく少ない情報でした。そこに来てこのような記事が掲載されると、やはり裏で何が起っていたかなどはもはや国民の感心から外れてしまいます。ただ僕の印象としては、メディアコントロールを抜かせば(というか投票自体は)公平に行われているようにも見えたので、もう少し国際社会に公開しても悪い事など何もなかったのではないかと思います。ここまで「我々は民主的です」というアピールをなぜする必要があるのか、疑問に思う点はどうしても残ってしまいます。

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