Friday 6 June 2008

映画館と文化

シネキタ閉館のお知らせが東京の映画界で話題になっています。
下北沢のスズナリ横町というところにある映画館で、周りの雰囲気もよく、本当に素敵な独立系映画館です。詳しくはシネキタのHP、及び存続活動を開始している監督のブログを参考にしてください。
http://www.cinekita.co.jp/index.html
http://blog.goo.ne.jp/baohr/e/d22a6616c10d212445eb1b8787e73683

海外の人に東京という町の特徴を尋ねられたときに、僕は必ずそのサブカル度の高さを説明します。その際に必ず言うのが、こういった所謂ミニシアターが多いと言う事。ハリウッドメジャーが好きな人たちにとっては日本は映画の公開が遅いという事で不評なようですが、このような映画館が世界でもトップクラスに多いというのは充分に誇れる事だと思います。
カムチャツカにはミニシアターなんて単語さえ存在しないのですから。

ミニシアターが無いという事の悲しさは、無い町に住んでみないとわかりません。逆にミニシアターのある喜びも、ある町に住んでみないとわかりません。大きいもののみが残り、小さいものが消えていく構図というのが東京文化の特徴の一つを奪おうとしている気がします。

ここカムチャツカには映画館が2つあります。日本と同じ国土の半島で、町や村も半島全体に点在しているものの、映画館はたったの2つです。ハリウッド系を上映するシネマコンプレックスです(現在もう一件建設中ですが、もうすでに2年工事やってて未だに骨組みが完成した程度です)。
そう考えても映画館のある生活というのはこういう場所に住んでるものにとっては憧れなのです。ましてや独立系映画館なんて最高です。

個人的にもこの映画館は僕の音楽を初めて流してくれたところなので思い入れもあります。
ただ東京では、閉館しても根強いファンからの復活の要望があり、何とかしてまた開館したミニシアターがいくつか存在していますので、シネキタも復活すると信じてもいいのではないかと思います。