Thursday 25 February 2010

電子レンジ2

2年間迷って3ヶ月前に購入した電子レンジですが、早速働かなくなりました。「人生はもっと簡単だった」というステッカーを残したまま、働かなくなりました。これは市場原理主義社会に傾倒している僕自身への何かの警告かのように思い、しかしもう便利な機械に慣れてしまい、電子レンジ無しの生活などは想像もできなくなってしまったため、保証書を持参し購入した家電ハイパーマーケット・ドルージュバ(友情)に向かいました。
しかし修理センターは別の場所だという事で修理センターまで車で移動、すると中には同機種の電子レンジがおよそ3台既に集まっていました。
「書類」と言われたので保証書を提出。
同封されていた保証書には4つのバーコード、4つの購入スタンプ、担当者のサイン、製造シリアル番号が記載されていた為問題ないように思えましたが、「購入したという証拠が無い」と突き返されてしまいました。
しかしこの証明書には沢山の証拠がありますよと反論するも
「私は何もできません」と守りに入られてしまいました。
また家電ハイパーマーケット・ドルージュバ(友情)の本部に向かい、店長と接触。
店長はレシートを持ってくれば証明できるとの事でしたが、レシートを取りに帰るのも面倒なので交渉。
この状況を分析すると確かにレシートを持参しなかった自分の落ち度は見て取れるものの、相手の求めるものは「購入した証拠」な訳で、それは明らかに保証書に記載されているために納得が行かず、この4つのバーコード、4つのスタンプ、担当者のサインと製品シリアル番号は何のためにあるのでしょうかと問うと、「それはそれ」と言われてしまいました。確かにこれはこれです。
この店はバーコードで商品の処理をしているので、ここにも記録は残っているはずではないですかと問うと何と、「それもそうだ」と言って店長は歩いて行きました。
その際4つのバーコード、4つのスタンプ、担当者のサインと製品シリアル番号が記載された保証書は持参もメモもせずに店長は事務所に向かって歩いて行きました。
数分後に店長はやって来て
「君のレシートは見つかった。修理部の人間に電話しておいたから大丈夫だよ」
と、やはり人生は思ったより簡単な結果になりました。何の手がかりも無しにレシートを見つけ出すとはやはり人生簡単なのかもしれません。
ご親切をどうもありがとうございますと言うと
「その代わり日本からカニを1kg持って来いよ」
と日露カニ密輸問題を示唆するかのような軽いジョークを挨拶代わりにされました。