Friday 25 January 2008

情報収集


インターネットは何の為に存在するのか。下記記事のコメントにもあるように、僻地で生活する人間の為にあるというのも一つだと思います。こう書くとこれも世界均一化政策の一つのような感じがして少々感じ悪いですが。しかし情報量が力を握っている以上、インターネットへの依存は不可欠なものになっています。
この町でインターネットは情報量によって課金されるシステムだという事を以前書きましたが、DSL回線(非常に遅い)で250MB550ルーブル(約3000円)。システムとしては、スーパーやコンビニのような小さいお店に設置してある料金支払機のタッチパネルで550ルーブルを支払い、インターネットを利用し、情報量が250MBに達するとその時点で回線が途絶えるというシステムです。
myspace作成&閲覧に約1000ルーブルかかりました。一般的なウェブサイトでも、最近はニュース関連のサイトでも凝ったものが多いため、なかなか自由に見る事ができません。
この前置きでできる事とできない事を考えると
できる事;E-mailの送受信、Skype(音声は難しい)、一般的なサイト閲覧。
できない事;音楽や映像のダウンロード/アップロード、youtubeなどのストリーミング再生、e-mailやデータ配送サービスサイトなどを利用したデータのやり取り、googlemapなどの高度なサイト閲覧。

例えば、ちょっとセンスのいいCDが欲しい場合にはもちろんお店には売られていないので、しかしどうしても欲しい。そこでitunes music storeを利用したとする。その場合はアップル社に支払う金額とダウンロードにかかる金額を支払わなければならなくなり、合計で約3000円はかかるでしょう。
金さえあれば速度を我慢すればいいだけなのでできるのですが、給料に比して非常に高い。

もし先進国の若者のようなネット利用をするのであれば、1ヶ月に10000円以上はかかると思います。こちらの平均月収を40000〜50000円とするなら、実に給料の4分の1にあたるわけで、日本の若者の平均月収を20万円と考えたら5万円をインターネット利用のために支払う感覚です。
プロバイダーが一つという事で価格競争やサービス競争が生まれないのも原因のひとつでしょう。
これによって若者はあまりインターネットを利用しなくなります。となるとやはり情報は限られて来る訳であり、表面的には情報収集の自由があるものの、現実的には自由ではない印象をうけます。インターネットの利用により自分のクオリティを高める事もできる時代なので、ここを改善すると社会が大きく変わるかもしれないです。

写真はプロバイダー会社のキャラクター、お金が大好きなDSL君。

Tuesday 22 January 2008

Курсанты Учатся



myspaceにて自分のバンドのページを設けました。
http://www.myspace.com/kursant

視聴したりダウンロードしたりできるので是非サイトを訪れてみてください。

しかし4メガ程度の曲をアップロードするのに30分以上もかかり、しかも料金も300円以上とられます(時間、価格はいずれも推定)。
アップロードが70%を越えたところで料金がなくなり、吹雪の中料金を支払いにいき、またはじめからアップロードをし直すという作業を繰り返したので是非ダウンロードとかしてください。

Wednesday 16 January 2008

теория запоя



ロシアの習慣の一つに、「ザポイ」というものがあります。酒を飲み、疲れたら数時間寝て、起きたらまた飲み始めて、疲れたら数時間ねて、起きたらまた飲み始めて。。。というのをできる限る続ける習慣です。勿論皆やるわけではないです。
一般的にアルコール依存症の人の数がかなり多い国ですが、北米の依存症問題とは少し枠組みが違うように見えます。

その「ザポイ」を題材にした最強の映画が標記のタイトル。英語で書くなら「the theory of zapoi」、日本語なら「ザポイのセオリー」となるでしょう。タイトル通り、アル中の主人公(30代半ば)が数日間ザポイを続けるというだけの映画です。
奥さんが煩いので外に酒を飲みに行き、行く所も金もないので「哲学酒飲み」の隣人を尋ね、二人で飲んでいるうちに様々な人がザポイに参加して来るという内容です。最高でした。こんなにも飲んでるだけの映画は初めてみました。

2003年の映画で、サウンドトラックはレーニングラード。監督はなんとナターリヤ・パゴ二チェワという名前の女性です。
こういう映画を女性が監督しているというのは中々勇気づけられます。

ロシアでは様々なものが両極端ですが、こういう飲み方をするか殆ど飲まないかのどちらかという印象を受けます。勿論適量を楽しんで飲んでいる人もいますが、酒を飲むというのはこういう飲み方を指すようです。
酒が好きだというと、一般的な人達からはちょっと嫌な目で見られます。ザポイには文化を知る上で何度か挑戦しましたが、全然楽しくないです。飲む酒も良いものであればまだ良いのだけれど、だいたい安いウォッカです。
この国でのアル中問題は深刻だと思います。町中によく血痕を見るのですが、これは酔っぱらって外で喧嘩してできたものです。夜外を歩いてると良く見ます。
そしてよく人の家の窓に何かを投げたり、物を壊したりして楽しんでいます。やられた方は溜まらないでしょう。

酒は楽しんで飲むものであって欲しいですね。

Tuesday 15 January 2008

頭の悪い米国



若者の間で流行っているビデオがあります。以前ロシアのニュース番組で流れたものらしいのですが、酷い内容です。レポーターがカリフォルニア(?)で数名にインタビュー。内容は世界情勢に関して。

1:Uで始まる国名は?
2:イラクはどこですか?(地図を見せて)
3:世界に大陸はいくつ?
4:イスラエルの宗教は?
5:アルカイダとは何?

等の質問を町中で聞いていました。
そして出て来る答えが。

1→ユートピア?
2→(オーストラリアを指して)ここだ。
3→3つ
4→イスラム教?
5→イスラエルの殉教者団

等のおかしな回答がでます。
何のためにこのようなビデオを流しているのか、理解に苦しみます。この映像をみて、皆「アメリカ人はバカだ」といって笑うのですが、仮にこの映像が本当だったとしても数名にしかインタビューしていない訳で、何の意味もないはずです。はっきり言ってこのような映像、どこの町でも作れると思います。東京でも、ロシアでだってもっと凄いのが作れるんじゃないでしょうか。こうやって公に人を小馬鹿にする番組が目立ちますが、あまり気分の良いものではないですね。こういう番組の放送が、国民の意識統一に一役買うのでしょうか。

Sunday 13 January 2008

даб конструктор



写真1のものをジャケ買いしました。名前も、dub constructor 。
良くわからない日本画のような世界に未確認飛行物体が降りて来ています。地球を侵略するのでしょうか。タイトルは、fanckadelic。裏ジャケも寂しげな日本の田舎の、大名の屋敷でしょうか(写真2)。
この情報だけで購入に値したので150ルーブルを支払い帰宅。内容もだいぶサイケでした。やはり名前に「ダブ」とつける人達に悪い人達はいません。



早速HPを検索してみると、写真も中々かっこ良かったです。写真3、4はオフィシャルより転載。写真3はだいぶかっこいいですが、これは恐らくコルグのKP3を後ろから撮影したものと思われます。






ロンドンあたりのマニアックなレーベルからリリースしてそうな内容のダブですが、ロシア語の女性Voも絡んだりしています。こういうサウンドを日本に輸入して、タワーレコードとかで「激ヤバ大推薦版」とか書いて視聴コーナーに置いておけば、皆買うだろうなあと思いました。こういうバンドも、探せば探す程出てくるのでしょう。モスクワのバンドらしいですが、ロシアの音楽シーンもいかしてると思います。

Thursday 10 January 2008

首相様


首相になるという事はプーチンにとって格下げなのかどうなのかという事がTV等でよく議論されています。首相と大統領がいるという事は権力を大統領に集中させない半大統領制なわけで、これがロシアでは今まではどう見積もっても大統領に集中していました。しかし今回はどうでしょうか。首相が力を持てるかどうかという事は、大統領が首相より力を出せるかどうかという事にもなって来ます。プーチン様はこの8年間で国民に対しても政界に対しても経済界に対しても絶対的な地位を築きました。そして新しい大統領(候補)は自分で任命しました。こうなると首相になったところで自分が前に出る事ができるので格下げでは決してないという意見が多く聞かれます。

例えば現役引退を控えた小笠原という選手いたとします。彼が2列目からの飛び出しで注目を集めたいものの、前に有能なFWがいると自分が目立てないのでチームの首脳陣に頼んで鈴木という能力の低い選手を獲得してもらうといった感じでしょう。そしてそのチームのサポーター達は無条件でその小笠原という選手を賞賛します。まあ小笠原という選手がサポーターにとっても他のチームにとっても尊敬される存在になるのであれば何の問題もないのですが。

また、大統領はまだ決まった訳ではなく候補者が出揃ったというだけなのですが、ニュース番組等では毎日メドヴェデェフさんに関するニュースばかり流れます。周囲の人間に聞いても、「次の大統領は。。。」ともう大統領は決まった事になっており、選挙は形だけの物となっているという事に国民自身あまり関心がないという雰囲気もあります。
半大統領制というシステムが、半首相制というシステムに変わるという事でしょうか。

Wednesday 9 January 2008

Смокинг по-рязански


毎日のように日本では絶対に観られなさそうなロシア映画を見ていますが、標記の映画は中々面白かったです。というより、興味深かったです。リャザンの田舎町からモデルを目指してモスクワに出て来た女子が、あるデザイナーチームの専属モデルとなりチーム4人で頂点を目指し、失敗を繰り返しながらも結束を強めて行き、同時にデザイナーと主人公の女子の恋も芽生える。やがて主人公の女子は憧れの有名デザイナーに引き抜かれるものの、真実の愛に気が付いて元の事務所に戻るといった、何でも無いハリウッド映画のような内容です。

ロシア映画として海外進出しているものは前衛的なものや文学的なものが多いと思いますが、このようなポップな青春ものもあるというのはあまり知られていないと思います。似たような内容のハリウッド青春ラブコメディなんかも海外進出する数は少ないと聞きます。DVDでは輸出されるけど、劇場公開は少ないそうです。それは文化の違いでギャグが理解し難い等の理由からだそうですが、ここまで工夫が無い内容であればどこの国の映画も同じだなあと思いました。単純に楽しめるという意味で。90分で終わるポップな青春ものでクライマックスのシーンがパーティ会場なら、どこの国の映画でも面白い。

しかし音楽でも同じですが、市場原理主義の影響で消費芸術と言われてしまうものが沢山生まれています。カリフォルニア産のヘヴィロックのようなバンドやギャングスターラッパーはどこの国にも沢山いますが、このようなどこの国でつくっても同じような内容のものを比べると、逆に国の特性が目立つのかもしれなません。この映画の場合は、言語がロシア語でした。

Tuesday 8 January 2008

休暇


機関により様々ですが、こちらで年末年始の休暇というと1月1日から8日だそうです。公的機関は9日から稼働します。
カウントダウンでは激しいサイクロンにも係らず、皆それぞれが用意した小型打ち上げ花火を町中で一斉に上げていました。外に出てどこを見渡しても花火の光がサイケに輝いているのは綺麗ではあるのですが、なかなかこれは危ないです。インターネットを見ていたらやはり記事が出ていました。ハバロフスクに関してですが、1日から4日までで59件の火事が報告されたそうです。これは確実に、連日上がり続ける花火のせいでしょう。危ないなあと思ってみていると、本当に危ない事が起っているケースが目立ちます。
そしてロシアでも(地域によって違う)今年はネズミ年になるそうで、町中でネズミグッズが売られています。売られているものもそれは大胆にサイケなものばかりです。カラフルで安っぽく、お世辞にもかわいいとは言えないぬいぐるみや、もの凄くリアルなネズミ。市場原理主義の第一人者ミッキーマウスを完全に模したものや、ラジコンのネズミなど、かなりのものが目立ちました。
大統領の演説、危険な個人花火、地域によってはパワーダウンする程のサイクロン、そしてどサイケなネズミがミックスされた新年も中々なものです。