Tuesday, 13 May 2008

ガスプロムの第1次欧州制覇


メドヴェデェフとGWブッシュが電話会談した後GWブッシュがプーチン様に電話したというニュースはさておき、明日はついにゼニトがUEFAファイナルでレンジャースと戦います。殆ど全部のニュース番組等で散々煽ってますが、これを他チームのサポーターはどうみているのか、これも国家思想統一の煽りではないかとか、色々と考えてしまいますが、ここは思想的な話やガスプロムがどうだとかは置いておいて素直に応援したいと思います。
なぜならば、彼等のプレイがすっかり気に入ってしまったからです。あと、地元にチームがないからです。
マンチェスター19:45分キックオフの試合も、時差の関係で朝の7時45分から。偶然仕事も休みのため、ビールを呑みながらの観戦となります。

今日のテレビニュースが伝えていたところによると、レーニングラードの英国領事館で、英国行きのビザがおりないサポーターが結構いるという事です。
チケットがあって飛行機も予約してあるのにビザがおりないという事で、領事館の前には何人ものゼニトサポーターがゼニトファッションで立ち往生している様子が放送されていました。そこにテレビ局の人がインタビューするわけですが、皆特段深刻な事などは言わずに、「明日はゼニトが3−0で勝つぜ!」などの活気に満ちた応答をしていました。
さすが、ロシア人はこのような状況に慣れているのだなあと思い、尊敬の念さえ抱きました。もし自分が浦和のチャンピオンズリーグ決勝のチケットとも飛行機もある段階でこんな状況だったら落ち込んでしまって泣いちゃうと思います。
しかしいくらノックアウト形式のトーナメントだったとしても、前日にビザを申し込むロシア人も中々強いなあと思います。

明日優勝したら、まさにガスプロムが欧州を制する事になります

Sunday, 11 May 2008

戦争と平和


パレードに関するレポートが各国で出ています。
今年のパレードはソビエト連邦崩壊後最大級のもので、レーニン先生のお墓の前には8000人の兵隊がブラスバンドと供に行進、100以上の戦車やミサイルも集結し、ロシアの強さをアピールしました。
そして新大統領の演説では、民族や宗教の名の下の暴力、テロリズム等には徹底的に対抗するとの事です。
プーチン様はこのセレモニーに関して、これは他国への威嚇ではなく、ロシアの兵力と冨を国民に見せて、安心させる為だという内容のコメントをしています。また、戦争の悲劇を繰り返してはいけないとも言及しています。

8000人の兵士達は、ソビエト時代のものをモチーフにリニューアルされた制服を着ていたそうです。しかもプーチン様もデザインに参加したそうです。

ここ数年は大きな祝日ではあるものの、ここまで大規模では無かったため、国民が不安になったとプーチン様は感じているのでしょうか。現在のメディア状況を考えれば、この模様が各国に放送されるのは当然で、また、如何に自国の軍備が凄いかを見せるという行為を威嚇と呼ぶのだと思います。ましてやそれが人間を殺すための兵器であれば尚更です。
http://www.rferl.org/featuresarticle/2008/05/c1f70515-9678-4fd6-ae81-1410ec1d94b0.html


ロシアは民主主義国家の振りをし、アメリカやEUは民主主義と認めている振りをしている。今回の式典の前に集会を企画した数十名が逮捕され、その事は報道されない。民主主義を叫ぼうとする民衆が拘留されている間に町を歩いていたのはネオナチを始めとする民族主義を掲げる若者達だった。
大統領選挙からパレードまでの一連の流れに関して、元チェスチャンピオンのカスパロフ氏はこのような内容の記事を書いています。

一部の民衆の意見を国家が抑えつけたところで、その内容に対して国民が疑問を持たなければ民主主義は成立し、現在の国際社会はこれを民主主義と認めるという事です。
http://www.latimes.com/news/opinion/sunday/commentary/la-oe-kasparov10-2008may10,0,7645982.story

戦争の悲劇を繰り返さないために意見をもった民衆を抑圧し、軍事力を誇示する。これが戦争を無くす為の戦争というやつなのでしょうか。
このパレードの後始末だけで、モスクワ市は10億ルーブルの財政負担があったそうです。このお金を我々のような恵まれない町にまわして、道とか作ってくれればいいのにと思いました。でも、パレードで披露していたミサイルはイランに売っているミサイルだそうで、そう考えるとお金の循環ができているからまあ良いのかもしれないですね!

写真は攻めてる表現者を集めるundergrowthのサイトより、peace Tolstoy。

Friday, 9 May 2008

戦争に勝つ


戦勝記念日というのはこれは日本にない習慣で、どんなものか興味がありました。
5月9日は第二次大戦でドイツに勝利し、ソビエト連邦にとっての大戦終結を意味するという解釈のようです。日本の終戦記念日に値する祝日です。

大掛かりなパレードがロシア連邦全土で行われました。昨日首相に就任したばかりのプーチン様の演説なども勿論ありました。

ここカムチャツカでも(比較的)大掛かりなイベントが行われ、戦時中の兵器を展示して子供達は大喜びで戦車に登ったり一緒に写真を撮ったりしていました。

天気もとても良かったので、海と戦車を見ながら何組のも団体が外でブロックパーティをしていました。戦争に勝った日なので酒がうまいとの事です。
たしかに、浦和レッズが勝った日の酒はおいしいので同じなのでしょうか。

僕は外国人なので、人々は皆、今日はどんな記念日なのかを丁寧に教えてくれます。皆ロシアという強い国の国民である事を誇りに思っているようでした。

テレビでは多元中継でロシア連邦各地の様子が流れています。コンサートや首相の演説、戦車やミサイルなどの最新兵器を並べたパレード。

テレビ中継の合間には戦争の歴史を挿入するカットもあり、如何に大変な思いをして勝利を勝ち取ったのかを国民は再認識しています。
困難を乗り越えての戦勝というものはその後何十年も語られて然るべきものです。

戦勝記念日の2日前には丁度大統領の交代及び新首相の誕生記念式典がかなり派手に行われていました。大好きなカムチャツカビールを飲みながらテレビ中継で見ていましたが、時差の関係でこちらでは夜の7時からの中継というかなりいい時間帯でした。テレビカメラもかなり凝った撮影で、何台ものカメラを使い、空撮、クレーン、CGなどを利用して何だかハリウッド映画を見ているような気分になりました。

新しい大統領の誕生を国民は祝い、そしてそれ以上に、経済成長など、数多くの功績を残して来たプーチン大統領が退任するものの、首相として影響力を持ち続ける事を国民は祝っていました。

数時間にも及ぶ大規模な就任式の直後の戦勝記念日で、国民は「愛国心」というものを再認識します。ロシア連邦自体の歴史は20年に満たないものの、ソビエト連邦も含むロシア人の歴史は長く、その民族としての誇りは忘れてはならない物です。

その愛国心の下に強敵と戦い、たくさんの犠牲の下に勝利した大切な日なのです。

自分自身がこのような所謂戦勝国の終戦記念日というものを体験する機会がなかったので、他の戦勝国の記念式典がどのようなものかはわかりませんが、少なくとも5月9日にロシア全土で行われた物からは、平和というものを感じませんでした。

終戦記念日は同じ過ちを繰り返さないため、もう一度当時の過ちを振り返るものだと解釈しています。
そこには戦勝国も敗戦国もないはずです。戦争に勝ったか負けたかは無意味な結果であって、内容は殆ど同じはずです。ならば、戦勝国の役割とは何なのでしょうか。

大戦終結から60年以上が経過し、日本も含めた各国は戦争の虚しさや平和の意味を忘れ始めているように見えます。

勇敢に戦って亡くなった兵士の奥さんというお婆さんが英雄としてインタビューされていました。その兵士は何の為に戦い、亡くなったのでしょうか。ロシアの強さを世界に知らしめる為では無いはずです。

大規模なものも小規模なものも、戦争は戦争であり、終戦記念日といってもかなりの数の国で今でも戦争が行われています。

戦争が世界から無くなるという事はやはりないのだろうと思いました。

写真はレーニン先生に向かって叫ぶ女子と抱き合うカップル。ビールを飲むオジさん。

Monday, 5 May 2008

Zenit in the UEFA cup final!


UEFA杯を勝ち進んでいるレーニングラードに本拠地を置くゼニトですが、敵地ミュンヘンでの試合を1−1で引き分け、ペトロスキースタジアムにバイエルンを迎えました。第1戦はオウンゴールでのラッキーな引き分けで、ゲーム自体も殆ど支配されていたため、ホームアドバンテージを活かしたところでこの第2戦を勝利できるかはちょっと疑問でした。
しかし序盤にFKを直接決めて先制したのはゼニトでした。ここから怒ったバイエルンが猛攻を開始するわけですが、チャンスをことごとく物にできません。試合自体はバイエルンが圧倒的に支配しているように見えるものの、なかなか決められないでいるうちに追加点。後半もバイエルンは猛攻にでるものの、気が付いたら4失点の4−0でゼニトの勝利。

まさに現代のレーニングラード攻防戦です。バイエルンの選手なんて知ってる人ばっかなのに対して、ゼニトの選手はロシアに来るまで全員聞いた事もなかった人です。そんなメンツでバイエルンを叩くというのはなんとも良い物ですね。
カップ戦だからとか、バイエルンも本気ではなかったみたいな話をする人もいますが、バイエルンは完全に勝ちに来てました。というか、カップ戦を捨てているなら予選突破などしないでしょう。フィオレンティーナもバイエルンも、本気で負けてのです。
レッズと提携しているバイエルンを応援するのは我々の筋ではありますが、会社と会社の話なので関係ありません。
それにしてもゼニトの決定力は高い。試合自体は殆ど支配されていたにも係らず、チャンスを逃さないそのスタイルはレッズも見習ってもらいたいものです。
相手のミスを自分のチャンスに変えたとたんに全員の意思が統一しているようにも見えました。

とはいえここはカムチャツカなわけで、テレビ観戦です。
嬉しかったのは次の日にたくさんのニュース番組で特集を組んで試合結果を伝えていました。中でもVestiでは、レーニングラードの1日をドキュメント形式で流していてとてもよかったです。パブで観戦するサポーター、スタジアムに向かうサポーター、試合後の夜の町。。。
ナビスコ優勝、リーグ制覇、ACL優勝の自分の1日を再び振り返る切っ掛けとなり、色々と考えましたが、いやしかし、勝利ってのは良いものですね。
レーニングラードは朝まで大騒ぎだったようです。

が、決勝進出を決めたのはクラブ史上初の快挙とはいえ、もう1試合残っています。14日の決勝戦はマンチェスターで行われます。フェイエノールトがUEFA杯優勝したとき以外、こんなカップよりも天皇杯の方が興味あった訳ですが、ロシアに住んでるためにゼニトサポーターでない僕もちょっと夢中になっちゃいますね。
レッズがACL決勝に進んだときの特段レッズサポではない人達の気持ってこうだったのかなあと思います。

Wednesday, 30 April 2008

雪解け



EU諸国からの観光客と話す機会が先日あり、町の感想などを伺ったところ、「汚い」と言われました。
僕もそう思います。この町で道を歩くのはゴミの上を歩いているようなものです。

最近はようやく雪が溶けて路面が現れたのですが、その路面がもう雪解け水とゴミと泥と糞尿で核戦争後の近未来のようになっています(写真1)。
舗装されている道路も舗装の仕方が不十分のために穴が空いたり壊れたりしています(写真2)。そして排水溝を作っていないために、雪解け水が氾濫するという事態を招いているようです。この水を無くすには、土が水分を吸ってそこを太陽が照らして乾燥させるという段階が必要になって来ます。

ゴミの問題も大変なものです。ゴミ箱が多数設置されていないので、ゴミ箱にゴミを捨てるという感覚があまり普及していないようで、その場に放り投げる事(ポイ捨て!)も特段問題視されていません。
勿論家庭ゴミを捨てるゴミ捨て場はあります。ゴミの日というのは特になく、分別も必要ないのでこちらとしては楽です。分別しないゴミを収集車が集めて、それを40kmほど離れたゴミ集積場へと運ぶそうです(未確認)。その後の処理方法については今後確認しようと思っていますが、焼却技術はかなり低いレベルのものだそうです。

また、排水処理もかなり粗悪なもので、町の中心に位置するアヴァチャ湾へ地下からパイプを流し込み、そこから海へ直接排出するという処理方法です。なので湾内の水質汚染が徐々に深刻化してきています。

このような現状を見て、海外からの観光客は(当然ですが)悪い印象をうけるようです。観光業はこの町のメイン産業の一つなので、統一ロシアさんには町の美化に力を入れて欲しい物です。今回当選した議員の先生たちの公約にも町の美化や道路の整備という公約があったそうで、市民もそれを望んでいるという事なのでしょう。道を平に維持できない国に経済発展はないと言いたいです。
廃棄物処理や道路の舗装を強化する事によって町の美化や雇用の拡大、観光業への影響など良い事ばかりです。統一ロシアさんは軍備やガス網など、無駄なものにお金を費やしていないでこういうレベルの投資をする事が後の経済発展に繋がるという点を理解するべきです。

町を歩いていて上を見上げるとフジ山よりも大きな火山が3つも見えて、どのポイントからも海が見渡せる町の景色は本当に素晴らしいものです。この自然を守っていくのが、ここの住民達とロシア連邦の一つの課題でもあると思います。

Sunday, 27 April 2008

Louis Vuitton vs Darfur


Louis Vuitton is suing a charity initiative supporting Darfur!

Louis Vuitton demands $ 24030.76 in daily fines if the Darfur supporting project do not stop the sale of their t-shirts with a poor black boy with baloon stomack and a designers bag and a Paris Hilton dog under his arm.

They claim the drawing is too close to their design, and will thereby shot down this non-profit initiative to support the poor people in Darfur.

What happened to the Freedom of Speach? And what happened to humanity??

The drawing tells everything about how low the world has come... And the act of Louis Vuitton tells everything about Louis Vuitton.

参照サイト↓
http://www.nadiaplesner.com/

デンマーク人アーティストのナディア・プレスナーさんをルイヴィトンが訴えています。
ダルフールへのチャリティとして売り出したTシャツ(写真1)の販売を停止してくださいとの事です。ルイヴィトンのイメージダウンに繋がるという事か著作権を気にしているのか。。。

しかしこの行為によってルイヴィトンは余計にイメージダウンしましたね。
市場原理主義の齎した考え方の一つという事です。

因にカムチャツカでは、ボードショップの宣伝用ステッカーなどでスポンジボブやシンプソンズのキャラクターなどが登場していますが、著作権を無視して制作しているみたいです。
ロシアで僕が大好きなMP3コレクションというCDも著作権は完全に無視していますね。そういう意味では僕も国際的には犯罪者。でもロシアでは大丈夫です。昨日もCREAMの音源をコンプリートしました。

作品の制作と著作権、そこに言論の自由や政治が絡んだら問題は大きくなるばかりですね。これを解決するのがモラルという言葉なのかもしれません。

Wednesday, 23 April 2008

N.P.F.O!!


在留邦人の安全をまもるために、世界各国で日本総領事館は安全情報を提供してくれます。この情報は外務省のHPでも閲覧できます。
4月20日及び30日はネオナチの崇拝するアドルフ・ヒトラーの誕生日及び命日であり、この前後は外国人敗訴活動が激化する可能性があるので充分注意してくださいという内容の注意喚起がされました。

ロシアでスキンヘッドが台頭している事は有名ですが、この町にも多数見かけます。アジア人は少ないものの、コーカサス系の移民は多いため、その人達を標的にしているようです。まあスキンヘッドでない人達もこのような人種を平気で差別している感はあるのですが。

この「安全上のお知らせ」の特に留意する点というコーナーで目を惹いたのが2点です。

1:特定サッカーチームのレプリカユニフォーム等の着用は状況により極右団体やフーリガンの注意を惹く場合があります。
2:サッカーチームのサポーターやロックコンサート帰りの若者集団や政治集会の現場には絶対に近づかない事。

1に関しては、どのチームのユニフォームを着用したら極右団体の注意を惹くのか知りたいものですが、浦和レッズのユニフォームだったらどうなのかという点のみ気になります。日本車大好きなロシア国民にはmistubishi motors と書いてあるので喜ばれそうですが。しかし赤いから「このコミュニストめ!」と言われてしまうかもしれません。

2に関しては、サポとロックファンと政治活動家を同列で考えているという点が面白いと思いました。この3種類の人種は民族主義を掲げている例よりもむしろその逆の場合が多いと思いますが、実際はどうなのでしょうか。音楽とスキンヘッドの関係性も様々ですが、特にパンクロックの持つアナーキズムとスキンヘッドの民族主義をよく分析もせずに同類として考えられてしまうのは悲しい限りです。一致する場合も勿論あるのですが、そうでない場合の方が多いです。

しかしやってる側にも問題はあります。例えばバスの中の落書きなどで、punks not dead の隣に、同じ人が書いたであろう文字でwhite power なんて書いてあったりします。よっぽどコアにパンクロックを聴いてないとパンクからはそこの思想には辿り着き難いものなのですが、この町でそこまでコアな音源を入手できるとも思えません。

この注意喚起のとおりにそのような場所には絶対に近づかないようにしようと思います。こうやって民族間の隔たりというのは大きくなっていくものなのだと知りました。

写真はDead Kennedys のNazi Punks Fuck Off!! US版シングル。かっこいいジャケットです。