Tuesday 23 September 2008

ルチ・エネルギアに加入


windowsの醍醐味はゲームだと考え、早速FIFA08というフットボールゲームを入手。まともにゲームを手にするのは初めてのため、嬉しくてしかたがありません。
そもそもヴィデオゲームというものはあまり好きではなく、我々の年代の男子の間では30歳を過ぎようがゲームが好きな人が多く、そんな人をちょっと軽蔑するくらいにあまり好きではありませんでした。が、始めてしまうとこれがとても面白くて困ります。
相変わらずの海賊版CDで、中身は全てロシア語の為に辞書などを利用し、苦戦しながらも選手エディットで49番右サイドの関口を作成。憧れのアフロヘア(写真1)。ペトロパブロフスクと同じ管轄区という理由から、ウラジオストックに本拠地を置く「ルチ・エネルギア」に加入。クリリヤ・ソビエトフに移籍していったキャプテン、アジンジャールの代わりに、今シーズンの右サイドを任される事となりました。

ロシアンプレミアリーグは、ソ連邦崩壊後にソビエトリーグを再編成してできたもので、それ自体の歴史はJリーグと変わらないものの、ソ連リーグを合わせればその歴史は他の欧州リーグ同様に長く、有名なチェスカモスクワ、スパルタークモスクワに加え、リーグ再編で他のリーグに移行したディナモキエフなどが参加し、かつては欧州を代表するリーグでした。
期間はJリーグのように3月に始まり、11月に終わるシステムです。他のリーグ同様、ブラジル人がやはり多く、その他は東ヨーロッパの人種が多いように感じます。
選手の年俸なんかをざっと見ていると、かなり平均値が高いようです。ゼニトなど、ガスプロムが抱えているだけにびっくりするくらいの年俸で、レッズの文句を言う人たちにフットボールとはこういうものですよと見せてあげたいくらいです。

そんなプレミアリーグに君も参加できる!という事で楽しくて仕方がないFIFA08ですが、アフロヘアの関口は開幕戦先発出場、ホームでゼニトを迎えました。開幕戦から昨年度王者でUEFAカップまで取っちゃったゼニトと試合とは、あまりいい気分ではありませんが、もう決まっている事なので仕方がなく試合開始。ゼニトが本拠地を置くサンクトペテルブルグからウラジオまで、時差が9時間もあるので時差ぼけの選手を狙うわけですが、ゲームではそこまでシュミレートされていませんでした。しかし前半15分くらいはルチの時間帯が続き、地元のサポーター達は沸き上がります。パワー、テクニック全てにおいて圧倒してくるゼニトに、次第にバックパスが多くなってくるルチですが、前半30分、ルチのMFスミルノフのパスミスを関口がカバーしきれず、そのままゴール前までアルゼンチン人のドミンゲスに運ばれ、ルチのCBが2人揃って釣られている間に裏から飛び出したアルシャビンに流されそのまま鋭いシュートをくらい先制されました。
後半攻め続けるもこの1点に泣き、関口のプレミアデビューは黒星で始まりました。シーズンはまだ長いので、優勝目指して頑張ろうと、新たな目標ができました。

Saturday 20 September 2008

近所の牛

天気が悪いと10度以下になり、夜は5度くらいまでに冷え込む最近ですが、天気のいい日には20度近くなり、日差しも強いのでとても気持ちがいい。
なのでそんな日は散歩をしてみようと、近所を歩く事に。この町はどこのアパートに住んでいても、ちょっと歩けば必ずビスタポイントを発見できるという特徴があります。
人の家の周囲のポイントは知っているのに、自分の家の近くのポイントを知らなかったために近所で歩いた事の無い道を散策。近くに林があるので、その中に入れば紅天狗茸でも入手できるだろうと林に突入してみました。

家から2分ほどで立派な林が広がり、その中を入ると一面ゴミだらけです。田舎での生活という事で、日本人であれば「アルプスの少女ハイジ」や「北の国から」などのように、動物と人間が共存して、花とはなをかき分けて穴からプレーリードッグとかが出てくる様を想像する人は多いと思いますが、この町はなんだか中途半端に町であるため、表で生活している人たちが裏の林で自然を満喫しながらピクニックをするという楽しみ方が多いようですが、まずいのはその後の処理で、そのゴミをその場に捨てて帰るのです。なので林の中はゴミ集積所を彷彿とさせるありさまです(写真1)。スニフもヘムレンさんもいません。

などと考えながら歩いていると、急に視界が開けてビスタポイント発見。丘の上から海を見下ろし、前方には火山が広がっているというまさにビスタポイント。
家から徒歩10分でこんな景色があるものですかと感動していると、前方に牛。みると10頭はいるであろう牛達が草を食べるもの、散歩をするもの、昼寝をするものに分かれて行動していました(写真2)。

家から徒歩10分。家から徒歩10分で放牧がみられるなんて、やはり自分は田舎に住んでいるのだと再確認する事となりました。

Thursday 18 September 2008

windowsと海賊版ソフト

インテルマックに最近移行したため、ロシアの海賊版CD生活が更に楽しくなりました。インテルマックはウィンドウズにOSを切り替える事もできるため、市場で売られている海賊版のPCCDを購入してインストールできるのです。
早速お店にいき、色々と見ていると本当に格安で色々と入手可能。ざっと見た感じで、
Windows XP :200ルーブル
micro soft office 2008 : 120ルーブル
utility soft for windows XP/Vista :150ルーブル
なんとも素晴らしい海賊版の世界です。2000円かからずにまっさらのコンピュータが使える状態になります。

そしてもう一つ楽しみにしていたのがゲームで、今までヴィデオゲームというものを持った事がなかったので親にプレイステーションを買ってもらった小学生のように喜んでいます。ゲーム関係も海賊版のCDが沢山販売されています。
因にロシアの若者の間でもゲームは人気ですが、ここの人たちにはプレイステーションなどの所謂TVゲームはあまり流行っていない様子で、皆コンピュータで遊んでいます。何故か。理由は簡単で、本体/ソフト共にかなり高額に設定されているからでしょう。ソフトに関しても、PCCDが150ルーブルで買えるのに対して、プレイステーション用のものは2000〜5000ルーブルで販売されていました。そして本体に至っては35000ルーブルなどと書いてあります。日本でいくらかは知らないですが、いずれにせよ平均月収に比してとても購入できる額ではないでしょう。

ロシアで昨年はマックのみで対応してきましたが、仕事上どうしてもウィンドウズが必要となりました。これも日本ではあまり経験しなかった事の一つで非常にストレスフルでした。例えば、マック専用のタイプソフトで編集した文書を、PDFなどに変換して職場でプリントアウトを試みると、このコンピュータにはアクロバットリーダーは入っていないと言われ、隣の建物まで行ってプリントアウトし、コピーのおばさんにその紙を渡してようやく書類が完成するなど、かなりの手間がかかっていました。またロシア全土で言える事らしいのですが、マッキントッシュの普及が極めて少ないようです。なので様々な面で苦労します。インターネットのプロバイダが故障して動かなくなっても、
「マックではインターネットはできません」
などと訳のわからない説明を受けたり、ちょっとしたパーツを買うのにもモスクワから取り寄せて倍以上の金額を請求されたりと、かなりのストレスがあったわけですが、これでついにこのストレスから解放されました。

マックとウィンドウズの両方使えるインテルマック。これでまたロシアライフが一層楽しくなりました。

Thursday 11 September 2008

文化を伝えるアニメ


どこの国でもサブカルが入り込んでいて裕福な国では若者の間で日本のアニメが人気です。宮崎アニメはもちろんですが、意外にも日本では子供向け(?)と扱われているようなものが人気です。NARUTOとかone piece とか。見た事ないのでわからないのですが。ロシアでは、というかこの辺では大学生や社会人なんかもNARUTOが好きですとか、日本から来たとか言うと「NARUTO、NARUTO」とか適当な事いわれます。当然のように日本のイメージはアニメと自動車で、そのどちらにも興味のない僕はがっかりされます。
授業なんかでもアニメの話ばかりしたがる学生も多数います。皆僕の知らないアニメの話ばかりするので、一度それではと「ど根性ガエル」が好きなものはいるかい?と訪ねた事がありましたが、「ど根性ガエル」の海外進出はされていなかったようです。あれこそ日本文化を語る上では重要なアニメだと思うのですが。

そんな中、学生が「センセイ、ゼッタイ コレ スキッスヨ。マジ サイコウッスヨ コレ ヤバイッスヨ コレ」といいながらBECKというアニメを渡してきました。このベックという漫画、これが以前から僕は大嫌いでした。一回も見た事ないのですが。なぜなら、主人公のギターがフェンダーテレキャスターであり、僕のギターもテレキャスター。そのため周囲から「ベックの真似をしている」などと揶揄される事が多々あったからです。まったく漫画と一緒にされては困るものです。こっちは本気でやってんのに。
だいたいロシアにいるのに日本のアニメなど見てたまるか。こんなにも気色の悪いものはさっさとゴミ箱に移動してしまおうと考えてしかし気にはなるのでちょっとだけ見てみる事にしました。

そして全26話一気にみてしまいました。感動しました。もう、最後の3回くらいは涙流しながら見ました。
本当に、主人公と同じテレキャスを持っていて嬉しかったです。今後だれかにベックの話をされたら、「あ、僕同じギター持ってるよ」と言う事に決めました。
こんなにも素直に一生懸命前向きにやってるバンドの漫画を見れるなんて、今の子供たちは幸せだと思いました。キャプテン翼に影響されてサッカーを始めた男子はかなりの数ですが、同じようにこの漫画を見てバンドを始めた少年少女も多い事でしょう。
僕も音楽頑張ろうって思いました。ベックには負けてられない、いつか一緒に何かやりたいなあなどと思いました。

この田舎町にもたくさんのかっこいいバンドがあります。写真はそのかっこいいバンド、Без Эмоцийのギタリストが僕のと同じ色のテレキャスを持ってたのでストラットを真ん中に置いて記念撮影。かっこいい方が僕のテレキャスです。彼らもこのアニメが大好きだそうです。

Saturday 6 September 2008

政治と渋滞


ウラジオストックの空港を降りてMOTOR INN というくそ安いホテルにため、空港からウラジオの町まで車で向かいました。
ウラジオの中心街と空港は結構離れているものの、ロシア人の危険を顧みない運転なら40分もかからないで着く距離です。

しかしこの日は空港から町をつなぐ一本道を5分も進まないうちに大渋滞が発生していました。全く車が動かない上に道も1本しかないため渋滞を耐えるしかなく、2時間以上かかってやっと町に到着しました。
渋滞の原因はプーチン様という事でした。プーチン様がウラジオを訪れていたため、交通規制があり、そのための大渋滞だったようです。
話によると、プーチン様がお通りになる道をそのまま封鎖するため、周りに影響が出て、道の数が少ないウラジオの市民は大変な目にあっていました。
こんなところがロシアっぽく、ロシアに帰ってきたと実感します。
運転手に、「日本でも首相が町に来たらこのように大渋滞がおこるかい?」などと聞かれて答えに困りました。

次の日はカムチャツカに帰るため、再び空港へと向かったのですがまだ渋滞は続いていました。
しかもロシアンプレミアリーグ1部、ルチエネルギアの選手バスも渋滞にはまっていました。
やっとの事で空港に着いて一息ついていると、程なくしてルチエネルギアのバスも到着。中からは選手たちがノーガードで降りてきました。
しかし周りの一般人たちは全く気にも止めない様子で、写真を撮ってくれという人もサインをくれという人もいませんでした。
しまいには搭乗手続きのカウンターで順番抜かされていたりもしました。

町が変われば、サッカー選手の扱いも変わるものです。