Wednesday 23 April 2008

N.P.F.O!!


在留邦人の安全をまもるために、世界各国で日本総領事館は安全情報を提供してくれます。この情報は外務省のHPでも閲覧できます。
4月20日及び30日はネオナチの崇拝するアドルフ・ヒトラーの誕生日及び命日であり、この前後は外国人敗訴活動が激化する可能性があるので充分注意してくださいという内容の注意喚起がされました。

ロシアでスキンヘッドが台頭している事は有名ですが、この町にも多数見かけます。アジア人は少ないものの、コーカサス系の移民は多いため、その人達を標的にしているようです。まあスキンヘッドでない人達もこのような人種を平気で差別している感はあるのですが。

この「安全上のお知らせ」の特に留意する点というコーナーで目を惹いたのが2点です。

1:特定サッカーチームのレプリカユニフォーム等の着用は状況により極右団体やフーリガンの注意を惹く場合があります。
2:サッカーチームのサポーターやロックコンサート帰りの若者集団や政治集会の現場には絶対に近づかない事。

1に関しては、どのチームのユニフォームを着用したら極右団体の注意を惹くのか知りたいものですが、浦和レッズのユニフォームだったらどうなのかという点のみ気になります。日本車大好きなロシア国民にはmistubishi motors と書いてあるので喜ばれそうですが。しかし赤いから「このコミュニストめ!」と言われてしまうかもしれません。

2に関しては、サポとロックファンと政治活動家を同列で考えているという点が面白いと思いました。この3種類の人種は民族主義を掲げている例よりもむしろその逆の場合が多いと思いますが、実際はどうなのでしょうか。音楽とスキンヘッドの関係性も様々ですが、特にパンクロックの持つアナーキズムとスキンヘッドの民族主義をよく分析もせずに同類として考えられてしまうのは悲しい限りです。一致する場合も勿論あるのですが、そうでない場合の方が多いです。

しかしやってる側にも問題はあります。例えばバスの中の落書きなどで、punks not dead の隣に、同じ人が書いたであろう文字でwhite power なんて書いてあったりします。よっぽどコアにパンクロックを聴いてないとパンクからはそこの思想には辿り着き難いものなのですが、この町でそこまでコアな音源を入手できるとも思えません。

この注意喚起のとおりにそのような場所には絶対に近づかないようにしようと思います。こうやって民族間の隔たりというのは大きくなっていくものなのだと知りました。

写真はDead Kennedys のNazi Punks Fuck Off!! US版シングル。かっこいいジャケットです。

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