Saturday 10 January 2009

映画と著作権


最近日本のメディアでもウクライナのティモシェンコ首相の話が出ていると思いますが、ロシアでは当然のように毎日トップニュースです。
彼女の経歴のスタートはなんと海賊版ビデオの販売だったそうで、著作権を無視していた首相という事になります。
その海賊版ビデオですが、現在は勿論海賊版DVDという事になっています。カムチャツカでは路上で販売されています。
道にテーブルを設置し、その上に写真1のようなDVDを広げています。
これが凄い。1枚のDVDの中に8〜12作品程度のものが収録されています。どういう仕組みなのかはわかりませんが、家庭用DVDプレイヤーでも再生可能なDVDフォーマットです。
これだけの分量で、1枚150ルーブルです。円高を考えると600円弱という事になります。映画の系列でそろえる事や、監督、役者名などからコンプリートする事も可能です。
例えば、ファンタジー特集というディスクを買うと、ハリーポッターさんやロードオブザリングが1枚のディスクにコンプリートされていたり、スピルバーグと言ったら彼の作品がコンプリートされていたり、ジャッキーチェンというディスクでは彼の作品がコンプリートされているという具合です。
とても便利なので助かっているのですが、見つかる作品はハリウッド映画ばかりで残念です。しかしロシア映画は深い所まで販売されているので、暗くて長いロシアの映画の世界を堪能している毎日です。
そんな中なんと、地元の州立図書館で先月、ポニョが上映されていました(写真2)。オフィシャルのDVDは当然未発売なのですが、大学内の掲示板やバス停などに告知が貼られていたので足を運んでみました。
流されていたのはやはり海賊版のDVDでした。
州立図書館で上映されていたという事は、州公認で著作権を無視しているという事で、これは非常に興味深いと思います。
著作権が守られていないお陰で作品を鑑賞する機会が日本よりも確実に増えている事を考えると、州公認で文化の推進を図っているという考え方もできます。

No comments: